
今日、紹介する本は細谷功著の【まんがでわかる 地頭力を鍛える】です。
あなたの周りには働く時間は短いのに、きちんとやるべき仕事はこなしている。こんな要領のいい人はいませんか?
なぜ要領がいいのか、、本記事を読むことでそのヒントが見つかることでしょう。
- 仕事の要領をよくしたい
- 今後AI時代に必要とされる考える力を身につけたい
- 問題が発生したときの応用力を身につけたい
- 周りから評価されたい
- 定時に仕事を終わらして時間のゆとりを持ちたい
本書は2017年7月13日に発行された本です。
本書の要点
1、AI時代に汎用的に役立つのが地頭力
インターネットやAIが普及してきている現代では、知識を持っていることに希少性がなくなってきている。
このような時代でAIに代替されにくい能力は自分の頭で考える力であり、ここでは地頭力という。
2、地頭力に必要な3つの思考力
①仮説思考力
仮説思考力とは
1、少ない情報からでも仮説を構築
2、前提条件を設定して進む力
3、時間を決めてとにかく結論を出す力
この3つから構成され、短期間でこの3つをサイクルさせ、精度を上げていくこと。
仮説を立てる目的は、答えを出すことではなく、課題や疑問を抽出することにある。
仮説を構築する際はまず5W2H(誰が、いつ、何を、なぜ、どこで、どのように、いくらで)を使って考えるといい。
この5W2Hを使う際には完璧を求めず、まずは20点でいい。短時間で考えてから、上司やチームとやりとりを繰り返し、精度を上げていく方が方向性を合わせられるので、後で大幅な修正が必要になりにくい。
②フレームワーク思考力
フレームワーク思考力とは
1、全体から考えること(バイキングではまず全体を見てから食べ物をとるなど)
2、ゼロベースで考えること(自分が持っている知識や固定観念をなくした状態で考えてみる)
この2つを実践することで視野が広がるので「自分の思考のクセに気づける」「今ないものに気づける」などの利点や、
全体像が分かった上で前提知識のずれなく話すことが出来るので「他者との共有がしやすい」などの利点がある。
③抽象化思考力
抽象化思考力とは
1、単純化:短く要約して伝えることで何を伝えたいかが分かりやすくなり、課題の本質が理解しやすくなる
2、抽象化:一見異なるものの間に共通点を見つけることで、アイデアを広げることができ、応用がききやすくなる(エレベーターと家具のメンテナンスのビジネスモデルの共通点など)
3、ここからが勝負
現在の日本社会では圧倒的に知識重視で、感情に任せて一貫性がなく、情報がなければ何もできない人の方が多く、本書の考え方の人は少数派。
少数派は淘汰されていく日本社会なため、本書の考え方を実践すると抵抗する人も出てくる。
少しずつ会社の考え方を変えていく、もしくは自身が同じ考え方をする人達のいる環境に身を置くことで、来たるAI社会でも生き抜いていける人材になっていく必要がある。

一読のすすめ
本書は漫画で書かれており、ストーリーがあるので内容がかなり理解しやすいように構成されています。
より詳しく知りたい方は漫画じゃないバージョンもあるので、そちらを読まれることをお勧めします。
ここ数年は次々と新しいテクノロジーが生まれており、企業も長期的な目線での固定費削減・効率化のために、無人や人数削減を進めています。
このような社会で生き残っていく為には、本書で紹介されているような、人にしかできない能力が必要とされていくと考えられます。
みなさんも本書を通して、要領の良いデキる社員を目指してみてはいかがでしょうか?