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デジタルが資産に!?【5分で分かる】NFTの教科書

今日、紹介する本は天羽健介、増田雅史編著の【NFTの教科書】です。

本記事を読むことで、最近話題になっているNFTとはどういうものか、どんな分野で使われていくのかが分かります。

初心者向けに分かりやすく書いているので、深い部分を知りたい方は、実際に本書を手に取ることをお勧めします。

こんな人におすすめ
  • NFTがどんなものか分からない
  • 今後NFTがどのように使われていくのか知りたい
  • NFTの歴史を知りたい
  • メタバースとは何かを知りたい
  • NFTの今後の展望・課題が知りたい

本書は2021年10月30日に発行された本であり、本記事を読むタイミングによっては情報が変わっている可能性があります。

本書の要点

①NFTとは

NFTとは、「代替不可能な世界に一つだけのデジタル資産」のこと。

つまり、デジタル上のイラストなどのデータ一つ一つにシリアルナンバーが付いており、コピーできないようになっていて、そのデータを個人が所有できるようになったということ。

今までのイラストなどのデジタルデータはコピーし放題であった為に、所有したり、好きな時に売買するという概念がなかったが、NFTはそれができるようになったことが革新的。

②なぜデジタルデータをコピーできなくなったのか

ブロックチェーンという技術が発展したことで、一つ一つのデータにシリアルナンバーや取引履歴の記録が残せるようになり、仕組み上セキュリティーも高いため、改ざんやコピーが出来なくなった

ブロックチェーンの特徴
  • 改ざんできない、コピーできない
  • 手数料がかからず価値そのものを移転できる
  • 追跡可能で誰でも取引履歴を閲覧可能

③NFTの歴史

2017年11月 Cryptokittiesの猫のNFTが1000万円以上で取引

2021年1月 CryptoPunksのNFTが8000万円で取引

2021年1月 HashmasksのNFTが6900万円で取引

2021年3月 NBA Top Shotが短期間で240億円分購入されたと報道される

2021年3月 BeepleのNFTが75億円で落札

2021年3月 Twitter創業者の初投稿がNFTで出品され、3億円1640万円で落札

これらからも分かるように2021年をきっかけに認知度が上がり、2021年はNFT元年となった

④NFTとメタバース

メタバースとは

インターネット上に構築された仮想の三次元空間でアバターを用いて接する環境のこと(レディプレイヤー1やソードアートオンラインを参考にすると分かりやすいです)

メタバースが普及するための7つの必須条件
  1. 永続的であること
  2. 実社会と同様に同期的であること
  3. 上限なく同時接続できること
  4. 経済が完全に機能していること
  5. 実社会との垣根がないこと
  6. プラットフォームの垣根を超えた体験ができること
  7. 個人や企業が大量のコンテンツや体験を提供すること

メタバースでのNFTの使われ方の例

・アバターやそのアバターの服や靴などがNFTで売られる

・メタバース空間の土地がNFTで売られ、現実の土地のように店を建てたり、ライブ会場として活用されたりする

・自分のNFTのコレクションを展示できる

メタバースとNFTの課題

現状はさまざまなNFTがあり、NFTの開発仕様が異なるため、メタバースのプラットフォームによっては使うことをできないことがある。

権利の許諾があいまい。

⑤NFTとゲーム

NFTゲームの特徴

・ゲーム内で獲得したNFTアイテムを二次流通できる。

違うゲームでもゲーム同士の互換性があるNFTであれば使うことができる。

・アイテムの数量が決まっており、希少性がある。

・ゲーム内のNFTアイテムを自分で作ることができ、売ることも可能

NFTゲームの課題

ユーザーの教育(有料のプレイヤーを増やしていく)。

お金を稼ぐことに焦点があたり、ゲーム自体のクオリティーが普通のゲームに比べて低い。ゲーム自体の楽しさだったり、クオリティーの向上が必要(最近は徐々に改善傾向にある)。

法整備が追いついておらず、今後どのように規制されていくかが不透明。

⑥NFTとスポーツ

どのようにスポーツで活用されていくか

選手のトレーディングカードをNFT化して販売

チケットのNFT化でデジタルでの管理が可能に

・個人やチームがファン会員向けの独自トークン(株みたいなイメージ)を発行し、活動資金の調達ができ、トークン所有者はさまざまな特典が貰えるようになる。

スポーツ業界にNFTを浸透させていくには

ブランド力があること

・ユーザーが安心してNFTを購入できること

・NFTを持つことによって今までにない体験を受け取ることができるようになること

⑦NFTと音楽

音楽業界でのNFTの使われ方

・ライブのチケット

・アートなどの物販

・サインデータや未公開映像などの特典の付与

・CDや曲が二次流通で転売されるたびにアーティストに収益が入るように設定可能

⑧NFTの未来

世界は無形資産に向かっており、モノを売る企業よりGAFAMのようなデジタルを活用した企業が多くの価値を生み出すようになってきており、NFTはその無形資産のイノベーションである。

日本はアニメなど人気のコンテンツがたくさんある為、NFTを活用する材料に溢れている。

今は転売目的の価格の高騰が強いが、NFT市場を安定させる為には適正な価値を見つけていく必要がある

また、国による法整備が今後どのように結論されるかによって投資される金額も大きく変わってくるため、国の動向も注視していく必要がある。

一読のすすめ

本書は各業界の専門家がそれぞれの業界のNFTの現状や将来性について書かれており、かなり盛りだくさんな内容となっています。
本記事ではあまり紹介しませんでしたが、各業界で参入している企業やその事業内容が書かれていたり、ブロックチェーンの仕組みがどのようになっていて、どのような分類に分かれているのかなど、深い内容まで書かれています。

本記事はかなり厳選して簡単に要約しているので、より詳しく理解したい方は実際に本書を手にすることをお勧めします。

2022年3月現在では、まだまだNFTやメタバースなどの認知度は低いですが、近い将来にインターネットや携帯が普及した時くらいの衝撃が起こる可能性が高いと筆者は考えています。皆さんも今のうちから少しずつ学んでおいてはいかがでしょうか。

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本要約